米国の調査機関Pew Research Centerが現地時間2012年3月9日に公表した調査結果によると、米国インターネットユーザーの検索サービスに対する満足度は高まっているが、一方で個人情報の収集方針には懸念が広がっていることも分かった。

 それによると91%のユーザーは常に、またはほとんどの場合、検索サービスで自分が探している情報を得られると答えた。また86%は何か新しいことや重要なことを発見でき、役に立ったり、知識を増やすことができたりしたと回答。52%が検索エンジンの精度は高まっており、ますます便利になっていると感じている。

 一方で検索サービスがユーザーの検索行動を追跡し検索結果に反映させていることについて、73%の人がプライバシー侵害に当たるため好ましくないと考えている。また65%は、検索結果の表示順位に反映させることは、得られる情報が限定されるため、好ましくないと考えている。

 これに対し、検索行動を追跡する行為について問題ないとした人は23%、また検索結果の精度が上がることから、むしろ望ましいと答えた人は29%だった(関連記事:Googleが新プライバシーポリシーを適用、既存設定に変更なしと強調)。

 このほか、検索結果をターゲット広告に利用する行為については68%が賛同しないと答えており、その理由として、自分のオンライン行動を追跡されたり、分析されたりしたくないと答えている。

 Pew Research CenterのKristen Purcell氏は「人々の生活における検索エンジンの重要度は高まっているが、ユーザーは概して自分の検索履歴が広告に利用されることに不快感を抱いている。大半はプライバシー侵害や、自分に関連があるとみなされる情報が限定されることを懸念している」とコメントしている。

 このほか、最も多く利用している検索サービスについて尋ねたところ、Googleという回答が全体の83%を占め、Yahoo!はわずか6%にとどまった。Pew Research Centerが2004年に行った調査では、Googleが47%、Yahoo!が26%だった。

 調査は、2012年1月20日~2月19日の1カ月間、18歳以上の米国人2253人を対象に実施した。

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