米Appleが現地時間2012年3月7日に発表した新しい「iPad」がすでに品薄状態になっているようだ。オンライン販売の米国出荷は3日間ずれ込み、日本ではさらに時間がかかるもよう。また購入台数は1人2台までに制限されている。

 新しいiPadは「Retina」ディスプレイを搭載し、現行の「iPad 2」と比べ解像度を4倍高めた。OSは最新モバイルプラットフォーム「iOS 5.1」を採用し、CPUはクアッドコアのグラフィックスを搭載した独自開発の「A5X」を内蔵する。LTE高速通信方式に対応し、HSPA+、DC-HSDPA、CDMA、GSMもサポートする。Wi-Fi(IEEE 802.11a/b/g/n)とBluetooth 4.0インタフェースを備える。発表と同時に予約注文の受け付けを開始し、米国、日本、カナダ、オーストラリア、フランス、ドイツ、香港、プエルトリコ、シンガポール、スイス、英国、米領バージン諸島で3月16日に発売するとしていた(関連記事:Appleが新iPadを発表、Retinaディスプレイ搭載でLTEをサポート、3月16日発売)。

 現在、同社の米国オンラインストアを見るとWi-Fi版とLTE版ともに発送予定が「3月19日」となっており、日本のオンラインストアではWi-Fi版の出荷予定が「2-3週」と表示されている。日本向けLTE版はApple直営店で予定通り3月16日に発売する。日本での提携キャリアであるソフトバンクモバイルも「3月16日発売」とWebサイトに表記されている。

 米メディア(Wall Street Journal)が報じたAppleの声明によると、予約注文のために用意した台数がすでに売り切れたとのこと。Apple広報担当者は「新iPadに対する顧客の反応は並はずれて大きい」と語ったが、具体的な予約台数は明らかにしなかった。米国でも直営店あるいは認定再販店で3月16日に手に入る可能性がある。米Piper Jaffrayのアナリストなどは、Appleが当期に約900万台のiPadを販売するだろうと予測している。

 別の米メディアの報道(Computerworld)によれば、オーストラリアでは3月22日に出荷予定で、フランス、ドイツ、スイス、英国は日本と同様2~3週間かかる。