「iPass Open Mobile Platform」(Android版)の接続画面。iPassと提携しているSSIDには、iPassの赤いロゴが付いている
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携帯電話回線経由でのデータ量をモニタリングし、一定量を超過するとアラートを出したり通信を遮断したりできる
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携帯電話回線経由のデータ通信量をグラフで表示したところ
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 アイパス ジャパンは2012年3月8日、公衆無線LANやダイヤルアップによるインターネット接続サービス「iPass」への接続ソフト「iPass Open Mobile Platform」の提供を始めた。新たにAndroidに対応したほか、ユーザーインタフェースを刷新してスマートフォンやタブレット端末から公衆無線LANへの接続を容易にした。法人ユーザーに向け、従業員の端末のインターネット接続を管理できる機能も追加した。

 従来提供していた「iPassConnect」の後継となる。iPassConnectではサポートしていなかったAndroidにも新たに対応。Windows/Mac OS/iOS向け接続ソフトも、iPassConnectからユーザーインタフェースを刷新し、コンピューターやネットワークの知識がない人でも容易に操作できるようにした。iPassが提携する世界各地の公衆無線LAN事業者のSSIDなどを自動設定でき、ユーザーはアクセスポイント付近に行ってログインボタンを押すだけで接続できるとする。各端末における月間のデータ通信履歴を集計し、携帯電話回線による通信量があらかじめ指定した水準を超えるとアラートを出したり通信を遮断したりする機能もある。

 各ユーザーの端末にインストールする接続ソフトのほか、企業のシステム管理者向けの管理ツールを新たに提供する。管理ツールでは、全従業員のiPassの接続履歴やデータ通信量、利用料金などを集計・確認できるほか、公衆無線LANへの接続時に「ローミング料金の安いアクセスポイントを優先」「WEPやWPAといったセキュリティのないアクセスポイントへの接続を禁止」といった制御を、全従業員の接続ソフトに適用できる。

 iPassと提携している公衆無線LAN事業者は全世界で約140社あり、利用可能なアクセスポイントは約68万カ所。国内では、NTTコミュニケーションズの「ホットスポット」、ソフトバンクテレコムの「BBモバイルポイント」、データホテルの「livedoor Wireless」、ワイヤ・アンド・ワイヤレスの「Wi2 300」の各アクセスポイントにおいてiPassによるインターネット接続が可能。

 接続ソフトは個人ユーザー/法人ユーザーのいずれも利用可能。個人ユーザーは、iPassと提携している公衆無線LAN事業者のWebサイトなどで入手できる。接続ソフトの提供は無料で、別途接続時にiPassのローミング料金が課金される。接続ソフトと管理ツールを合わせた法人向けシステムは、大企業や出張の多い中堅企業などの利用を見込んでおり、価格は個別見積もり。