画面●日立ソリューションズの「現場『見える化』システム」
画面●日立ソリューションズの「現場『見える化』システム」
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 日立ソリューションズは2012年3月8日、AR(拡張現実)技術を利用して外回り営業や設備管理などの業務を支援する「現場『見える化』システム」の販売を3月9日に開始すると発表した。Android端末で動作する専用アプリケーションが、カメラで写した映像に、訪問メモや設備情報などを重ねて表示する(画面)。

 現場「見える化」システムのAndroidアプリケーションは、日立ソリューションズが販売するGIS(地理情報システム)構築ソフト「GeoMation」と連携して動作する。起動すると、AR技術を使った画面と、地図情報を表示する。

 AR画面をタッチすると、テキストや音声、動画などをその場所の位置情報とともに、GioMationのサーバーに登録する。ほかのユーザーがその場所に来れば、AR画面上にその情報が表示される仕組みだ。

 Android端末のGPS(全地球測位システム)機能が、ユーザーの現在位置情報を正確に測定できていない場合には、地図画面をタップすることで修正できる。周辺にどのような情報がひも付けられているかを地図画面に表示する機能も備える。

 想定する業務用途は、(1)営業担当者が訪問履歴を共有する、(2)設備のメンテナンス情報を記録し見落としがないようにする---など。「情報を場所にひも付けるだけでなく、画面に表示されるモノにひも付けることで、情報活用がより進む」と、日立ソリューションズ社会システム第2本部電力システム第1部の佐々木淳グループマネージャは話す。

 価格は、Android端末1台あたり3万1500円。GeoMationは別途導入する必要があり、そちらは個別見積もり。20ユーザーで1000万円程度という。