図1ネットワーク信頼性向上に向けた施策
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図2 ネットワークの階層(従来と今後)
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図3 MPLS技術を導入するメリット
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図4 スケジュール
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 ジュピターテレコム(J:COM)は2012年3月7日、同年3月15日より順次、全国5大都市圏に展開するJ:COMのサービスエリア間を結ぶバックボーン回線を、KDDIの統合IPコア網に切り替えると発表した。

 KDDIの統合IPコア網は、品質制御に優れた特長を持つMPLS(Multi-Protocol Label Switching)技術を採用する。今回の切り替えは、J:COMネットワークの増強と信頼性の向上を図ることが目的とする。まず、札幌-東京間の回線から開始し、順次その他のエリア間に展開することで2012年中にトラフィック(通信量)の約7割を移行し、2013年中に切り替えを完了する予定。

 J:COMは従来テレビ、インターネット、電話のサービス毎にバックボーンネットワークを構成してきた。また、スマートフォン・タブレット端末の普及や動画コンテンツの利用増加に伴い、インターネットサービスを中心に今後更なるトラフィックの増加が想定される。こうした将来的なトラフィック増加や新サービスの追加にも対応を可能にするため、J:COMは柔軟性の高いネットワークを独自で構築することを計画していた。今回独自構築を止めてKDDIが提供する統合IPコア網にサービスを集約化することで、トラフィック増への対処だけでなく、信頼性の確保や運用コストの抑制を図ることも可能となったという。

 3月7日に開催されたJ:COMの説明会で、初期費用と運用コストについて「自社開発を検討していた段階では6年で約90億円を予定していたが、30億円程度の削減効果が見込まれる」と説明した。

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