クラウドコンピューティングによる世界の雇用創出効果
クラウドコンピューティングによる世界の雇用創出効果
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 米Microsoftは現地時間2012年3月5日、クラウドコンピューティングに関する調査結果を発表した。それによると、クラウドコンピューティングの導入は雇用創出に大きな影響を与え、2011年~2015年に世界で約1400万人分の雇用を生み出すことになる。中国とインドがこれら雇用の約半分を占める。

 調査はMicrosoftの委託により米IDCが実施した。IDCは、新たな雇用は従業員500人以下の企業とそれ以上の企業にほぼ等分に発生すると分析している。小規模および中規模企業は、レガシーインフラへの投資が足かせになっている大規模企業より、クラウド導入が速く進むとみられる。

 業界別で見ると、最も雇用創出が顕著なのはコミュニケーションおよびメディア(240万人)、銀行(140万人)、組み立て製造(130万人)の3業界で、合わせて全体の3分の1以上を占める。

 国別で見た場合、中国とインドにおけるクラウド関連の新規雇用は合計で680万人近くに上る見込み。IDCは、両国ではレガシーシステムへの大規模投資に束縛されている企業が少ないことを主な理由として挙げる。米国およびカナダは約120万人分の雇用が期待される。

 また調査では、クラウドサービス導入によるIT革新の実現が、年間1兆1000億ドルの新規事業収入をもたらすと予測している。

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