写真●Teradici APEX 2800の外観
写真●Teradici APEX 2800の外観
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 エルザジャパンは2012年3月2日、ヴイエムウェアのVDI(デスクトップ仮想化)ソフト「VMware View」の処理性能を高める専用アクセラレータカード「Teradici APEX 2800」(写真)を出荷した。仮想デスクトップ機を動作させる物理サーバーに装着することで、画面情報をハードウエア処理できるようになる。参考価格(税込)は、23万8900円前後。開発会社は、カナダのTeradici。

 Teradici APEX 2800は、VMware Viewの画面情報端末プロトコル「PCoIP」(PC-over-IP)における画像エンコード処理をオフロードするアクセラレータカード(PCI Express x8接続)である。仮想デスクトップ機を動作させる物理サーバー(VMware ESX/ESXi)に装着することで、PCoIPの処理をサーバーCPUによるソフトウエア処理から、アクセラレータによるハードウエア処理へと切り替えられるようにする。

 アクセラレータを使うことで、「サーバーCPUの使用率を30~50%低減できる」(同社)としている。これにより、1台の物理サーバーで、より多くの仮想デスクトップ機を動作させられるようになる。アクセラレータカード1枚で処理できる仮想デスクトップ数は、1920×1200ドットで最大64画面、2560×1600ドットで最大32画面である。

 なお、PCoIPは、アクセラレータカードの開発会社であるカナダのTeradiciが設計した画面情報端末プロトコルである。VMware Viewでは、Windows標準のRDP(Remote Desktop Protocol)とPCoIPのいずれかを利用できる。PCoIPの主な特徴は、ネットワーク帯域や遅延に応じて動画の解像度を落とすなど、ユーザーの体感上の画面操作性やレスポンスを高めていることだ。