写真●IQの外観(汎用部品で構成している)
写真●IQの外観(汎用部品で構成している)
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 インサイトテクノロジーは2012年3月2日、大容量データを高速に分析するためのデータベース専用サーバー機「IQ」(写真)を出荷した。SSDとInfiniBandを採用したアーキテクチャーによって、ストレージI/O性能を高め、ビッグデータ市場に売り込む。データベースソフトは含まず、任意のDBMS(データベース管理システム)ソフトをインストールして利用する。

 IQは、DBMS専用に設計したクラスタリング構成のPCサーバー機である。構成要素は大きく三つある。(1)DBMSをインストールするDBサーバー(最小1台から)、(2)ストレージサーバー(最小5台から)、(3)DBMSとストレージサーバーを接続するInfiniBandスイッチ、である。ストレージサーバーはドライブとサーバー部で構成されており、DBサーバーからはLinuxのボリュームとして利用できる。

 特徴は、ストレージI/O性能を高めたこと。具体的には、PCI Express接続型のSSDを使うことでドライブからのデータ転送性能を高めたほか、DBサーバーとストレージサーバー間をInfiniBandで接続することでストレージユニットからDBサーバーへのデータ転送性能を高めた。データ転送速度はハイエンドモデルで6G~24Gバイト/秒となる。「I/O性能はハードディスク(基準値)の25倍。本来なら5時間かかるバッチ処理が12分で終わる」(同社)という。

 価格(税別)と主な仕様は、以下の通り。

 ハイエンドモデル「ANACONDA」は、OLTP/DWH業務用に、性能の拡張性と高可用性に注力したモデルである。データ転送速度は6G~24Gバイト/秒。CPUはXeon、PCI Express 2、InfiniBandは40Gビット/秒 QDR。価格は、最小構成(DBサーバー1台、ストレージサーバー5台)で2000万円から。

 最高速追求モデル「COBRA」は、DWH用に、拡張性が無い代わりにハードウエア仕様を追求したモデルである。データ転送速度は10Gバイト/秒。CPUはCore i7、PCI Express 3、InfiniBandは56Gビット/秒 FDR。価格は、最小構成で1000万円から。