日本オラクルは2012年3月1日、同社の大規模データベース専用機「Oracle Exadata」のユーザーに向けて、Oracle Exadataを遠隔から運用管理するサービス「Oracle Exadata On Demand」を提供開始した。オラクル(グローバル)の専門技術者がユーザー企業の情報システム部門の技術者に代わって遠隔地から運用管理業務を実行する。日本オラクルが窓口になる。
Oracle Exadataに特化した運用管理サービスを、ネットワークを介して遠隔から提供する。狙いは、Oracle Exadataの主要な用途であるミッションクリティカルな業務システムを安定稼働させること。24時間365日のシステム監視に加え、Oracle Exadataに関する全般的な運用管理によって、障害を未然に防ぐほか、障害時には復旧に向けて迅速に対応する。また、Oracle Exadataの利用環境の変化に合わせ、システム構成も計画的に変更する。
Oracle Exadataを設置する場所は問わない。ユーザー企業のデータセンター、オラクルのデータセンター、オラクルのパートナー企業のデータセンターの三つのパターンごとにサービスメニューを用意している。利用料金(税込)は、ユーザー企業のデータセンターに設置する「@Customer」モデルで年額855万9734円から。また、運用状況をユーザーに定期的に報告・相談し、必要に応じて改善提案を行う「ガバナンスサービス」は、年額835万4203円から。
なお、今回の運用管理サービスの対象となるOracle Exadataとは、ハードウエア/ソフトウエア一体型のデータベース専用機である。DWH(データウエアハウス)や大規模OLTPなどのように、大容量データを高速に検索する用途に適する。検索クエリーを受け付けるフロントのDBサーバー群の背後にDB検索機能を備えたストレージユニット群を配置した構造をとる。フロントのDBサーバーにストレージから検索対象データのすべてをロードする必要がないため、大容量データの検索処理が高速化する仕組み。