写真●Resalio FindMailの利用画面(画面はiOS版)
写真●Resalio FindMailの利用画面(画面はiOS版)
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 エム・ピー・テクノロジーズは2012年3月1日、スマートフォン/タブレットから会社のメールを安全に検索/閲覧するためのソフト「Resalio FindMail」の対応端末を拡張し、新たにAndroid端末から利用できるようにしたと発表した。具体的には、端末側に導入する専用ソフトのAndroid版を、4月1日に提供開始する。これにより、利用可能な端末は、iOS 4.0以降(iPhone/iPad)とAndroid 3.22以降の2種類となる。

 Resalio FindMailは、エンドユーザーが日常的に利用している既存のメールクライアントとは別に、スマートフォン/タブレット経由でメールを利用(検索、閲覧)する仕組みを新規に追加するソフトである。既存のメール運用スタイルを変えることなく、スマートフォン/タブレットからもメールを利用できるようにする。利用できる機能は、蓄積したメールを対象としたキーワード検索や新着メールの閲覧が中心だが、メールの返信も可能である。

 システムの構成要素は、三つある。(1)「FindMail」は、社内のメールサーバーから見たメール受信クライアント(POP3)であり、メールサーバーから定期的にメールを取得して蓄積する。(2)「FindMail Receiver」(写真)は、スマートフォン/タブレット上で動作する専用のメール操作ソフトである。(3)「Secure Link Gateway」(SLG)は、同社がインターネット上に用意するゲートウエイサービスであり、社内(FindMail)と端末(FindMail Receiver)の間に入ってメールデータを仲介する。

 Resalio FindMailの特徴の一つが、メールデータが漏えいしないようにセキュリティに注力していることである。例えば、端末(FindMail Receiver)側にはデータを保存せず、中継サーバー(SLG)上に一時的に作られるキャッシュデータも、利用後に消去する。さらに、SLGと端末、SLGと社内との通信は、独自方式で暗号化する。

 今回、端末側ソフトのFindMail Receiverに、新たにAndroid版を追加した。Android版の特徴は、メールにMicrosoft Office文書(Excel、Word、PowerPointなど)が添付されていた場合に、これをAndroid端末側にダウンロードすることなく閲覧できるようにしたこと。具体的には、中継サーバーのSLG上でOffice文書を画像(JPEG)に変換して、Android側には画像ファイルとして送信する。Android端末側にOffice文書が残らないため、データ漏えいを防止できる。

 ライセンスは、ユーザー数(POPアカウント数)に応じる。1ユーザー当たりの価格(税別)は、初年度が年額4500円、2年目以降が年額1200円。FindMailのソフトウエアは、ユーザーごとに導入する必要がある(例えば、1台のパソコンで10人分のメールを取得/蓄積する場合は、FindMailを10個インストールする)。稼働環境は、FindMailがWindows XP/7、FindMail ReceiverがiOS 4.0以降またはAndroid 2.33以降。