米AMDは現地時間2012年2月29日、低消費電力サーバーベンダーの米SeaMicroを約3億3400万ドルで買収することで両社が最終合意に達したと発表した。AMDは同買収によりサーバーハードウエア市場に参入し、クラウド向けデータセンター分野での地歩拡大を図る。

 SeaMicroは2007年に設立され、カリフォルニア州サニーベールに本拠を置いている。従業員は約80人で、米Intelの「Atom」や「Xeon」プロセッサなどを採用した省電力・省スペースサーバーを開発している。2009年に米国再生・再投資法(ARRA:American Recovery and Reinvestment Act)の一環として、米エネルギー省からサーバー企業としては最大の930万ドルの助成金を受けた。

 AMDによると、SeaMicroの低消費電力サーバーは、従来のサーバーと比べ1コア当たりのスループット性能が12倍で、電力消費量は4分の1、占有面積は6分の1で済むという。

 AMDは「Opteron」プロセッサを搭載した最初のサーバーを、2012年後半に投入することを計画している。AMDチップとSeaMicroの技術を組み合わせた新製品に注力しつつ、SeaMicroの既存顧客に対するサポートも継続するとしている。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると、AMDは買収手続きが3月中に完了すると見込んでいる。

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