米Facebookは現地時間2012年2月27日、モバイル分野への取り組み強化について明らかにした。モバイルアプリケーションの開発促進に向けた標準化に注力するほか、モバイルアプリケーションの決済システムに関してキャリア各社と協力する。

 Facebookは現在、Web関連技術の標準化を進める組織World Wide Web Consortium(W3C)のコミュニティグループ「Mobile Web Platform Core Community Group」に参加し、モバイル端末向けWebブラウザーの標準化について30以上のデバイスメーカー、キャリア、開発会社と協力しているという。モバイルアプリケーションの開発では異なる複数のWebブラウザーおよび端末に対応させる必要があるが、標準規格によりこうした障害を取り除いて、モバイルアプリケーション開発の推進を目指す。

 Mobile Web Platform Core Community Groupには、KDDI、ソフトバンクモバイル、韓国Samsung、台湾HTC、ソニーの子会社Sony Mobile Communications、フィンランドNokia、中国Huawei Technologies(華為技術)、中国ZTE(中興通迅)、米AT&T、米Verizon、フランスFrance Telecom傘下のOrange、スペインTelefonica、米Intel、米NVIDIA、米Microsoft、米Adobe Systemsなどが参加している。

 Facebookは、同日リリースした開発者向けテストスイート「Ringmark」を同コミュニティグループに寄贈する。開発者はRingmarkを使って、各種モバイルブラウザー上でのアプリケーションの動作状況を確認することができる。

 またFacebookは、Facebookユーザーがモバイル端末からアプリケーションを購入した場合に、キャリアの通信料と合わせて支払えるようにすることで各国キャリアと提携を結んだ。「Pay Dialog」を埋め込んでいるアプリケーションは、キャリアが対応していれば自動的にユーザーがキャリア決済を選べるようになる。提携キャリアにはKDDIやソフトバンクモバイル、AT&T、ドイツDeutsche Telekomなどが含まれる。

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