内部告発サイトWikiLeaksは現地時間2012年2月27日、米大手シンクタンクStratforの電子メールを公開する専用サイト「Global Intelligence Files」を立ち上げた。2004年7月から2011年12月にやりとりされた500万通以上の電子メールデータが含まれる。

 Stratforは2011年12月にサイバー攻撃を受けて、電子メールやクレジットカード情報が漏えいした。この攻撃については国際的ハッカー集団「Anonymous」が犯行声明をTwitterに投稿している。Anonymousは入手したクレジットカード情報を使って慈善寄付を行ったほか、Stratforの顧客リストを公開。顧客リストには米陸軍、米海軍、マイアミ警察をはじめ、銀行、防衛産業の契約事業者、技術関連企業などが含まれていた(関連記事:ハッカー集団Anonymousが米大手シンクタンクを攻撃、個人情報流出)。

 Global Intelligence Filesでは、電子メールを日付ごとに整理し、件名、送信者、受信者、送信日時、電子メールIDを一覧表示できるようになっている。件名あるいは電子メールIDをクリックするとメッセージ内容を閲覧できる。メッセージ内容から情報提供者の確保、情報提供者への報酬の仕組み、支払金洗浄の方法、心理学的手段などがうかがえる。

 また米政府によるWikiLeaks創設者Julian Assange氏に対する攻撃やStratforのWikiLeaks転覆計画の部外秘情報も含まれ、WikiLeaksあるいはAssange氏に言及した電子メールメッセージは4000通を超えるという。

 なおWikiLeaksはこれら電子メールデータの入手経路については明らかにしていない。

[発表資料へ]