米Intelは、インドや中国の携帯電話メーカー、フランスの大手通信事業者と提携し、同社製SoC(システム・オン・チップ)に関してスマートフォン分野への取り組みを強化すると発表した。スペイン・バルセロナで開催中のMobile World Congress 2012(MWC)で現地時間2012年2月27日、Paul Otellini社長兼最高経営責任者(CEO)が明らかにした。

 Intelは、中国Lenovo Group(聯想集団)、米Motorola Mobilityとすでに提携を結んでいるが、こうした携帯電話メーカーとのパートナーシップに新たにインドLava Internationalと中国ZTEを加えた。

 Lava Internationalとは「Atom Z2460」を採用する「XOLO X900」と呼ぶスマートフォンで協力体制を敷いた。インドの大手通信事業者の通信ネットワークに対応する製品となり、Intelのプロセッサーが採用されるスマートフォンがインド市場に投入されるのは初めてとなる。発売時期は2012第2四半期(4~6月期)を見込んでいる。

 ZTEとはスマートフォンとタブレット端末に関する複数年契約を結んだ。詳細については明らかにしていないが、米メディア(Wall Street Journal)によると、ZTEはまず2012年の後半にもスマートフォンを市場に投入し、その後タブレット端末を発売する見通し。またIntelは、 France Telecom傘下の携帯電話サービス大手、OrangeがAtom Z2460を搭載するスマートフォンを夏の終わりごろまでに英国とフランスで発売する予定であることも明らかにした。

 このほかIntelは、Atom Z2460の性能を2倍に向上し、LTE/3G/2Gのマルチモード通信機能を備える「Z2580」のサンプル出荷を2012年後半に開始する。同プロセッサーを搭載する端末は2013年の前半にも登場する見込み。さらに同社は米GoogleのモバイルOS「Android」を搭載する低価格スマートフォン向けプロセッサー「Z2000」を発表した。こちらは2012年半ばにサンプル出荷を開始する。搭載端末は2013年初頭にも登場する見込み。

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