写真1●米FacebookのCTOであるBret Taylor氏
写真1●米FacebookのCTOであるBret Taylor氏
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写真2●“キャリア課金”に協力する各国の通信事業者
写真2●“キャリア課金”に協力する各国の通信事業者
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写真3●急増するモバイル機器からFacebookを利用するユーザー
写真3●急増するモバイル機器からFacebookを利用するユーザー
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 2012年2月27日、スペイン・バルセロナで開催されているMobile World Congerss 2012の講演に米FacebookのCTOであるBret Taylor氏(写真1)が登壇。Facebookアプリなどの料金を通信事業者の利用料金に合算して支払える“キャリア課金”を導入することを明らかにした。具体的な時期についての説明はなかったものの、講演のスライドには米VerisonやAT&T、スペインのTelefonicaなどとともに、日本のKDDIやソフトバンクモバイルの名前も協力事業者として挙げられていた(写真2)。

 Taylor氏は講演の冒頭、Facebookをモバイル機器から利用するユーザーの急増を指摘(写真3)。デスクトップPCの利用者は8年で8億超に達したが、モバイル利用者は4年で4億を超えその急激な伸びがまだ続くと指摘。こうした状況下でTaylor氏はモバイル利用で改善する点として、(1)アプリの見つけやすさ、(2)技術の分断(テクノロジーフラグメンテーション)、(3)課金(Payment)の三つを挙げた。キャリア課金は(3)の改善に該当する。

 (1)に関してはソーシャルグラフの活用を述べ、(2)に関してはモバイルアプリがHTML5になっていくとしてもブラウザごとに対応が異なったり、モバイル機器の多様化で開発者の検証が難しくなるといった問題点を指摘。こうした“フラグメンテーション”を改善するため、Facebook自身がW3Cの「Mobile Web Core Community Group」に参加し、モバイル用Webブラウザのテストスイートである「ringmark」の提供を発表(写真4Facebook Developersの該当ページ)。また韓国サムスン電子やソニーなどと共同でモバイルアプリの互換性向上を図っていくことを述べた(写真5)。

写真4●モバイル用Webブラウザのテストスイートである「ringmark」を提供
写真4●モバイル用Webブラウザのテストスイートである「ringmark」を提供
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写真5●モバイルアプリの互換性向上に韓国サムスン電子やソニーなどとも協力
写真5●モバイルアプリの互換性向上に韓国サムスン電子やソニーなどとも協力
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