写真●100人ほどの参加者が集まった「モバイルコンテンツサミット2012 in 仙台宮城」
写真●100人ほどの参加者が集まった「モバイルコンテンツサミット2012 in 仙台宮城」
[画像のクリックで拡大表示]

 2012年2月24日、「モバイルコンテンツサミット2012 in 仙台宮城」(主催:みやぎモバイルビジネス研究会)が行われた(写真)。「モバイルコンテンツサミットは、モバイルビジネスに関わる地域の団体によるイベントで、2011年2月に札幌で第1回が開催された。

 今回のテーマは、地域産業とスマートフォン。AR(拡張現実)や位置情報の専門家、産業の活性化に取り組む担当者が集まり、それぞれの取り組みを発表。そして、そこから得られた知見を共有した。

「新しいことを誰よりも先に」AR三兄弟 川田氏

 最初に登壇したのが、AR関連の企画を立案・推進するユニット「AR三兄弟」の“長男”川田十夢氏。同氏は、ミュージックビデオやしゃべる雑誌、ネットから付加情報を取得できる美術館などこれまで取り組んできた、数々のARの企画を紹介。新しいことに取り組む場合、誰よりも先に、しかも楽しそうに仕掛けることが、メディア露出のカギであり、知らない人にも広く伝えられるコツだと話した。

 ARのこれからの展開としては、マウスやマーカーなど既存の入力装置をARで置き換えられるのではないかという仮説に基づいた実証試験を行っていることや、現実空間がリンク空間になる、「いいね!」という声から声紋を認識してログインできるような仕組みができるのではないかという見通しを示した。

 地域産業とARの可能性については、「その地域に行くことで得られる楽曲」を出すことで、人の移動を促し、購入に結び付けるようなアイデアを示した。

「スマホで位置情報利用が拡大」ジオメディアサミット関氏

 続いて登壇したのが、ジオメディアサミットやsinsai.infoを主宰する関治之氏。関氏は、多くの位置情報関連のビジネスや試験的な取り組みを紹介、この数年の注目度の高さは「スマートフォンの増加とソーシャルメディアの普及が、その背景にある」とする。

 今後の展開として注目される動向として、広告費だけでなく販促費もオンラインで消費される割合が増えていくことや、オンラインとオフラインへの相互誘導が進んでいくことなどを挙げた。さらに、ジオメディアサミットは、日本各地で開催されてきたとし、まだ行われていない仙台での実施を呼びかけた。