「Mobile World Congress 2012（MWC）」の開幕前日となる2012年2月26日（現地時間）、台湾HTCはカメラ機能を強化したスマートフォン「HTC One」をスペイン・バルセロナ市内で発表した。撮影までの起動時間を短縮し、動画を撮影時にも写真を撮影する機能を加えるなど快適に写真撮影を楽しめるようにした。OSはAndroid 4.0。世界各国で4月に発売する。
「Facebookには450億枚もの携帯機器で撮影した写真がアップロードされている」（台湾HTCのピーター・チューCEO）。こうした例からカメラ撮影はスマートフォンの機能の中でも重要な位置づけにある。HTC Oneではストレスなく撮影を楽しめることを開発の重点に置いた。
カメラ機能を立ち上げてから撮影可能になるまで0.7秒。オートフォーカスの速度は0.2秒。シャッターチャンスを逃さないように高速化したほか、F2.0と明るいレンズを搭載し、HDR機能をチューニングすることで、逆光やフラッシュ撮影時でも人間の目で見た感覚に近い自然な表現をできるようにした。ビデオを撮影しながら、画面上のボタンを押すことで、同時に写真撮影もできるようにした。
そのほか、HTC Oneの購入者にはクラウドストレージサービスのDropboxで25GBの容量を2年間無料で使えるようにする。このほかヘッドホンブランドの「Beats By Dr. Dre Audio」と提携することで、音楽の再生品質を高めた。別売の受信機を購入することでテレビにスマートフォンの映像を送信できるMedia Link HD、別売アダプターを介してカーオーディオと連携できるHTC Car Stereo Clip機能にも対応する。
HTC Oneには、米エヌビディアのTegra 3を搭載した「HTC One X」、米クアルコムのSnapdragon S4を搭載した「HTC One S」など、複数のモデルがある。4月から世界で140社の携帯電話事業者を通して販売する。日本での発売は未定。
