台湾HTCは現地時間2012年2月26日、スマートフォンの新シリーズ「HTC One」を発表した。米Googleのモバイルプラットフォーム「Android 4.0」(開発コード名は「Ice Cream Sandwich」)と独自ユーザーインターフェースの最新版「HTC Sense 4」を採用し、ハイエンドモデルはクアッドコアプロセッサを搭載する。

 HTC Sense 4では画像撮影および処理技術「HTC ImageSense」によりカメラ機能全般を強化したほか、高音質機能「Beats By Dr. Dre」を統合した。コンピュータと接続すると自動的に音楽ライブラリーを同期する「HTC Sync Manager」ソフトウエアも追加した。

 ハイエンドモデル「HTC One X」は、強固で傷つきにくい米Corning製「Gorilla Glass」を採用した4.7インチの720p HDディスプレイ(1280×720ドット)を備え、動作周波数1.5GHzの米NVIDIA製「Tegra 3」クアッドコアプロセッサを内蔵する。800万画素のメインカメラ、130万画素のフロントカメラを備え、外形寸法は縦134.36mm、幅69.9mm、厚さ8.9mmで、重量は130g。HSPAネットワークに対応する。LTEネットワーク対応バージョンは1.5GHzの米Qualcomm製「Snapdragon S4」デュアルコアプロセッサを使用する。

 ミッドレンジモデルの「HTC One S」はGorilla Glassを用いた4.3インチのqHDディスプレイ(540×960ドット)を装備し、Snapdragon S4デュアルコアプロセッサを内蔵する。800万画素と130万画素のカメラを装備し、薄さ7.9mmで同社製スマートフォンでは最も薄い。HSPAネットワークに対応する。

 ローエンドモデルの「HTC One V」は、従来機「HTC Legend」のデザインを継承する。ディスプレイは3.7インチ(480×800ドット)で、500万画素のカメラを搭載する。

 HTC Oneシリーズは2012年4月に出荷を開始し、140以上のモバイルキャリアおよび販売会社を通じて世界市場に投入する。米国では米AT&TがHTC One X(LTEバージョン)を独占提供するほか、ドイツDeutsche Telekomの米国法人T-Mobile USAがHTC One Sを扱う。アジア太平洋地域では、中国のChina Mobile(中国移動)、Chunghwa Telecom(中華電信)、シンガポールのSingTelやStarHubなどがHTC Oneシリーズを販売する予定だが、日本のモバイルキャリアは提携リストに含まれていない。

[発表資料(HTCのプレスリリース)]
[発表資料(AT&Tのプレスリリース)]
[発表資料(T-Mobile USAのプレスリリース)]