米Dellは現地時間2012年2月24日、仮想インフラ対応バックアップソフトベンダーの米AppAssureを買収したことを明らかにした。Dellがソフトウエアグループを立ち上げて以来、最初の買収となる。買収金額などの詳細については明らかにしていない。

 AppAssureは、仮想インフラや物理インフラ、およびクラウドインフラにおけるアプリケーション保護手段を提供する企業。2006年に設立され、バージニア州レストンに本社を置いている。社内サーバーからデータセンターやクラウドコンピューティング環境にわたるアプリケーション復旧の統合ソフトウエアを手がけ、各種物理サーバーや米VMwareの「vSphere」、米Microsoftの「Hyper-V」、米Citrix Systemsの「XenServer」などをサポートする。データだけでなくアプリケーション全体を保護することで、サービスプロバイダーや企業は、クラウドモデルを利用して迅速かつセキュアなデータ保護を実現できる。Dellによると、AppAssureは急速に成長しており、2011年の年間売上高は前年比で194%増加した。

 DellはAppAssureのバックアップ製品を獲得することにより、既存のストレージ事業を拡充し、信頼性の高いアプリケーションおよびデータ保護を顧客に提供するとしている。AppAssureの約230人の従業員はDellに異動する。

 Dellは2月2日にソフトウエアグループの新設を発表した。責任者に任命されたJohn Swainson氏は米IBMで26年以上のキャリアを積み、2005年~2009年に米CAの最高経営責任者(CEO)を務めた人物。ソフトウエアグループは顧客のニーズに応えるべく、ITソリューションの拡大、競合会社との差異化、企業向け事業の強化を目指すとしている(関連記事:Dell、「ソフトウエアグループ」を新設、責任者に元CAのCEO)。

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