韓国LG ElectronicsはMobile World Congress 2012(MWC2012)開幕前日の2012年2月26日、新製品のプレビューイベントを開催、2月19日発表の縦横比率が4:3の5型ディスプレイを搭載したタブレット端末「Optimus Vu:」や2月23日発表のクアッドコアプロセッサ搭載スマートフォン「Optimus 4X HD」などを披露した。同社は各製品を横断するコンセプトとして「The True Way To Smart Life」を掲げている。そのコンセプトを実現する要素として「Speed」「Display」「Design」の三つを挙げ、各製品を紹介した。

写真1●LTEのパテント保有1位を強調
写真1●LTEのパテント保有1位を強調
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 「Speed」は通信方式としてLTEに対応すること、そしてプロセッサの高速化を表す。LTEについて同社は関連するパテントを最も多く保有していると説明(写真1)。2011年第4四半期はLTE対応端末の製造メーカーとして第2位になったことや、日本でNTTドコモが販売する「Optimus LTE」がリリースの初日だけで8500台を売り上げたことなどを紹介し、同社がLTEに注力している姿勢を示した。新製品の中では縦横比率が4:3の5型ディスプレイを搭載したOptiums Vu:(写真2)がLTE(800/1800/2600MHz)に対応。Optimus Vu:の主な仕様は以下の通り。ディスプレイは5型でXGA対応。厚さは8.5mmで1.5GHz動作のデュアルコアCPU、800万画素のメインカメラ、130万画素のインカメラなど。OSは発売当初はAndroid 2.3(Gingerbread)だが、数カ月後のアップデートでAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich)に対応する。

写真2●縦横比4:3のディスプレイを採用した「Optiums Vu:」
写真2●縦横比4:3のディスプレイを採用した「Optiums Vu:」
写真2●縦横比4:3のディスプレイを採用した「Optiums Vu:」
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 もう一つ、「Speed」を表すものとして挙げられたのがプロセッサである。具体的にはクアッドコアを搭載する米NVIDIAのTegra 3を採用したスマートフォンOptimus 4X HD(写真3)を紹介した。

写真3●米NVIDIAのTegra 3を採用したスマートフォン「Optimus 4X HD」
写真3●米NVIDIAのTegra 3を採用したスマートフォン「Optimus 4X HD」
写真3●米NVIDIAのTegra 3を採用したスマートフォン「Optimus 4X HD」
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写真4●Optimus 4X HDが搭載する 「True HD IPS Display」(IPS方式の液晶ディスプレイ)と「AMOLED」(アクティブマトリクス式の有機ELディスプレイ)を比較
写真4●Optimus 4X HDが搭載する 「True HD IPS Display」(IPS方式の液晶ディスプレイ)と「AMOLED」(アクティブマトリクス式の有機ELディスプレイ)を比較
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「Display」についても同機種が「True HD IPS Display」(IPS方式の液晶ディスプレイ)を搭載している点を強調(写真4)。「AMOLED」(アクティブマトリクス式の有機ELディスプレイ)と比較した際の解像度の高さや色の再現性が優れていることなどを説明した。Optimus 4X HDの主な仕様は以下の通り。4.7型のIPS方式液晶ディスプレイを搭載し、CPUはクアッドコアのTegra 3、バッテリー容量は2150mAhで厚さは約8.9mm、800万画素のメインカメラ、130万画素のインカメラなど。OSはAndroid 4.0である。

 「Display」について同社がIPS方式の液晶ディスプレイのほかに強調したのが「3D」である。製品としては2月22日に発表した「Optimus 3D MAX」(写真5)を挙げた。同社としては3D対応をスマートフォンだけでなく、テレビ、プロジェクタ、ノートパソコンを含めて展開する。Optimus 3D MAXの主な仕様は以下の通り。ディスプレイは4.3型でWVGAの3D表示に対応。厚さは9.6mm、CPUは1.2GHz動作のデュアルコアプロセッサ。500万画素のデュアルメラを搭載し、裸眼で見ることができる3D動画を撮影できる。

写真5●3D対応の「Optimus 3D MAX」
写真5●3D対応の「Optimus 3D MAX」
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写真6●デザインを重視したLシリーズの「Optimus L3」
写真6●デザインを重視したLシリーズの「Optimus L3」
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 最後の「Design」で紹介されたのが2月21日に発表された「Optimus Lシリーズ」。同社の「L-STYLE」と呼ぶデザインコンセプトに基づいたスマートフォンである。継ぎ目のないディスプレイ面やスクエアでスリムな形状などが特徴でOptimus L7、L5、L3の3機種を展開。Lシリーズ中、最もコンパクトで廉価版となるOptimus L3(写真6)の主な仕様は以下の通り。3.2型のQVGA対応ディスプレイで、厚さは11.7mm。カメラ機能は300万画素で単焦点レンズを採用。CPUは800MHz動作である。