日経デジタルマーケティングは2月22日、企業のソーシャルメディア活動が売り上げに結びついているかを分析した「ソーシャル活用売上ランキング」を発表した。それによると、総合1位は「ユニクロ」、2位に「ローソン」、3位が「無印良品」(関連記事はこちら)と、ソーシャルメディアと連携したキャンペーンを積極的に仕掛けた企業やブランドが上位に顔をそろえた。

 日経デジタルマーケティングは日経BP社が発行する、企業の先端的マーケティングに関する専門情報メディア。ソーシャルメディア活用に関する調査や順位付けは少なくないが、今回発表したソーシャル活用売上ランキングは、売り上げへの貢献度合が分かるランキングとしたことが特徴だ。

 この調査ではまず、Facebookファン数とTwitterフォロワー数の合計値が高い企業・ブランドを調査対象として抽出した(ネット専業などを除く上場企業や、それに準じる有力企業)。そして、これらの企業・ブランドが手掛けるFacebook、mixi、Twitter、YouTubeのファン数やフォロワー数、再生回数、活性度合いから「リーチスコア」を算出した。

 この企業側からの働きかけに呼応して、実際に消費者が商品購入やサービス利用へと行動が変化したかを把握するアンケート調査を実施し、この結果から「消費行動スコア」を算出した。リーチスコアと消費行動スコアを統合し、偏差値化したものを「総合スコア」とした。その総合スコアに基づきランキングを作成している。

図●総合ランキングトップ20(カッコ内は各スコアの順位)
図●総合ランキングトップ20(カッコ内は各スコアの順位)

 1位となったユニクロの総合スコアは81.0。そもそも持つブランド力に加えて、昨年11月に実施したFacebookとの連動キャンペーンで20万人超を店頭に誘導して売り上げにつなげた。このキャンペーンは、ユニクロの店頭でFacebookを使って位置情報を登録すれば、その場で最大2000円の割引クーポンが当たる、というもの。

 消費行動スコアの1位はコアなファンに向けて情報提供をする「ハーゲンダッツ」で72.8。リーチスコアの1位は「スターバックス」の89.9で、2月22日時点においてFacebookで48万人以上のファンを抱えている。

 なお、企業向け事業を主とするIT企業は、消費者向け事業を展開する企業よりFacebookのファン数やTwitterのフォロワー数が少なくなりがちで、ランクインしにくい。上の表には入っていないが、消費者向け製品も扱うマイクロソフトは2つのアカウントで100位圏内に入る健闘ぶりを見せた。「Microsoft Office」が総合スコア49.0で50位、「日本マイクロソフト」が同45.1で68位との結果だった。

 アンケート調査は日経BPコンサルティングの協力を得て、2011年12月から1月にかけてインターネットで実施し、回答者は1万5164人となった。集計に当たっては、20代、30代、40代、50代以上の男女が均等の比率となるよう割り付けした。