カナダResearch In Motion(RIM)は現地時間2012年2月21日、同社のタブレット端末「BlackBerry PlayBook」向けの最新OS「BlackBerry PlayBook OS 2.0」の無償ダウンロード提供を開始した。電子メール機能を搭載したほか、ソーシャルメディアとの連携強化などを図った。

 電子メールアプリケーションでは、私用および仕事用電子メールアカウントをはじめ、「Facebook」「Twitter」「Twitter」などからのメッセージをすべて一元管理できる統合インボックス機能を提供する。カレンダーアプリケーションと連絡先アプリケーションは、SNSからのイベント情報や住所変更などの更新情報を動的に反映する。

 BlackBerry端末間の接続アプリケーション「BlackBerry Bridge」を強化し、Bluetooth接続したBlackBerryスマートフォンのファイル、Webページ、電子メール、画像などにアクセスする速度や操作性を向上した。新たなリモコン機能により、BlackBerryスマートフォンをBlackBerry PlayBookのキーボード代わりに使うことができる。

 そのほか、仮想キーボードにスペル修正機能や語句を予測提示する機能を追加し、Webブラウジング機能も強化した。BlackBerry用アプリケーションの販売/配布サイト「BlackBerry App World」では数千種類の新アプリケーションを揃え、BlackBerry PlayBookで利用可能なAndroidアプリケーションも配信する。また、ビデオ配信ストア「BlackBerry Video Store」の米国での提供を開始した。

 さらに、新版OSのリリースに合わせて、モバイル端末管理サービス「BlackBerry Mobile Fusiom」のイニシャルリリースを開始した。正式サービスは2012年3月後半より提供する予定。

 RIMはBlackBerry PlayBookを2011年4月に発売したが、これまでのところ売れ行きは思わしくない。2012会計年度第3四半期(2011年9~11月)におけるBlackBerry PlayBookの販売台数はわずか15万台だった。一方米Appleは2011年第4四半期(2011年10~12月)に「iPad」を150万台以上販売している。

 BlackBerry PlayBook OS 2.0は2011年10月に開発者向けベータ版を公開し、同月中に正式版を公開するとみられていたが、10月27日にリリース延期を発表した。また、目玉になるはずだったメッセンジャー機能「BlackBerry Messenger」の追加は先送りされている(関連記事:RIM、「BlackBerry PlayBook OS 2.0」出荷を2012年2月に延期)。

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