韓国Samsung Electronicsは現地時間2012年2月20日、液晶ディスプレイ(LCD)事業を分社化する計画を取締役会が承認したと発表した。ディスプレイパネル市場は、有機EL(OLED)がLCDに代わって急速に主流になりつつあり、LCD事業のスピンオフはディスプレイ業界の変革を見据えた事業再編の一環だとしている。

 Samsungはディスプレイ事業の競争力強化を目指し、まずLCD事業を完全子会社として分離・独立させ、将来的にグループ会社のSamsung Mobile DisplayおよびS-LCDとの統合を検討する。

 LCD事業の分社化は2012年3月16日の株主総会で株主による承認を得たのち、4月1日に新会社として発足する。

 新会社の名称(暫定)は「Samsung Display」となる。なおSamsungのLCD事業は昨年、7500億ウォンの営業損失を計上していた(米Bloombergの報道)。

 米DisplaySearchの調査結果によると、OLEDディスプレイ市場の売上高は2011年に40億ドルを突破し、薄型ディスプレイ市場全体の約4%を創出した。2018年には200億ドル以上の規模に拡大し、薄型ディスプレイ市場全体の約16%を占めるようになると見られている。

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