米IHS iSuppliが現地時間2012年2月16日に公表した市場調査によると、2011年第4四半期(10~12月)におけるタブレット端末の世界出荷台数は2711万台となり、前期(7~9月)から194%増えた。

 米Appleが1543万台でトップ、次いで米Amazon.comが389万台。この後、韓国Samsung Electronicsの214万台、米Barnes & Nobleの192万台、台湾ASUSTeK Computer(ASUS)の61万台と続いた。

 このうち、Appleの出荷台数は前期の1110万台から39%増加したが、市場シェアは64%から57%に低下した。この出荷台数はIHS iSuppliの事前予測を下回っており、同社はその理由について「10月に発売したiPhone 4Sに注目が集まり、iPadの伸びを抑制した」と分析している。

 Amazonのシェアは発売最初の四半期で14%と二桁を記録した。Samsungの出荷台数は前期の185万台から16%伸びたものの、シェアは11%から8%に低下。これに対してBarnes & Nobleの出荷台数は前期から156%増と高い伸びを示し、シェアは7%とSamsungに迫った。

 IHS iSuppliは、第4四半期はAmazonのKindle FireやBarnes & NobleのNOOK Tabletといった安価な端末が投入され、Android端末市場に異変が起こったと指摘している。各社が利益を犠牲に価格競争を始めたことが、Androidタブレットの増加につながったという。このことなどから、メーカー各社はより付加価値の高い製品が見込める「Windows 8」搭載タブレットに期待しているとIHS iSuppliは述べている。

 Appleがまもなく発表するとの観測が流れているiPadの新モデルについては、再び需要が供給を上回る状況が予測され、量産が本格化する第2四半期にAppleは再びシェアを取り戻すのではないかと予想している。

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