写真●NECの海外向け超小型マイクロ波通信システム「iPASOLINK SX」
写真●NECの海外向け超小型マイクロ波通信システム「iPASOLINK SX」
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 NECは2012年2月16日、海外向け超小型マイクロ波通信システム「iPASOLINK」の新機種を発売した。マイクロ波送受信部と変復調部を一体化した屋外設置用製品「iPASOLINK AOR(All Outdoor Radio)シリーズ」である。小型軽量であるため一般的な電柱に設置可能で、従来よりも容易に携帯電話基地局を展開できるという。

 今回発売する製品は、伝送距離が1km以下の「iPASOLINK SX」、30km以下の「iPASOLINK AX」、3km以下の「ePASOLINK」の3機種となる(写真)。従来のiPASOLINKは変復調部を屋内に設置する必要があったが、新機種は一体型構成にして屋外に設置できるようにした。

 新製品のうち、特にiPASOLINK SXは「スモールセル」の構築をターゲットにしている。スマートフォンの普及により、世界中の携帯電話事業者で通信データ量の増大への対応が課題になっている。通信容量拡大策の一つがスモールセルで、基地局のカバー範囲を小さくして、周波数の利用効率を高める。電柱にも設置できるiPASOLINK SXを利用することで、少ない手間で多くの小型基地局を展開可能にする。