米Gartnerが現地時間2012年2月15日に公表した市場調査によると、2011年第4四半期(10~12月期)におけるスマートフォンの世界販売台数は1億4900万台となり、前年同期に比べ47.3%増加した。2011年1年間では4億7200万台で、前年から58%増えた。

 第4四半期は米Appleの「iPhone」の販売台数が約3550万台と過去最高を更新し、市場全体の成長に大きく寄与した。これによりAppleは、世界の携帯電話市場でフィンランドNokia、韓国Samsung Electronicsに次ぐ第3位に浮上した。またスマートフォン市場で見ると、第4四半期におけるiPhoneのシェアは23.8%、年間ベースでは19%で、Appleはいずれもトップとなった。

 Gartnerの主席アナリストRoberta Cozza氏は、「第4四半期は、西欧/北米市場がiPhone成長の大半を支えた。とりわけ西欧ではiPhoneの急成長が2四半期続けて低迷していた同地域のスマートフォン市場を救った」と述べている。

 第4四半期は、Samsungも約3400万台のスマートフォンを販売して好調だった。Samsung、Appleともに新製品がよく売れており、両社はスマートフォン市場でトップの地位を固めたとGartnerは説明している。一方で、LG Electronics、Sony Ericsson、Motorola Mobility、Research In Motion(RIM)は販売台数、利益ともに苦戦した。各社は、ZTE、Huawei Technologiesといった中国メーカーが中・低価格帯のスマートフォンの販売を伸ばしていることから、かつてないほどの脅威にさらされているという。

 なおスマートフォンも含む携帯電話全体の販売台数は、2011年第4四半期では4億7650万台となり前年同期比5.4%増。2011年通年では17億7500万台で前年比11.1%増。Gartnerは2012年の携帯電話販売台数が7%増で推移すると予測している。このうちスマートフォンの伸び率は39%と、2011年の58%より低下する見通し。

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