米Mozillaは現地時間2012年2月12日、Webブラウザー「Firefox」の2012年における戦略とロードマップを明らかにした。米Microsoftの次期OS「Windows 8」の「Metro」ユーザーインタフェースへの対応などが含まれる。

 2012年の戦略では、ユーザー自身によるユーザー情報の管理とプライバシー確保、高品質のブラジング体験、使いやすさを考慮した認証システムとWebアプリケーション配信、強力なWeb開発者向けツールの提供に焦点を当て、革新的機能の開発を進めるとしている。

 具体的には、2012年第1四半期に、バージョン移行におけるアドオンの互換性向上、米Googleのブラウザ-「Chrome」からのデータインポートの対応を実現する。ブックマークや履歴、パスワードなどの設定をデバイス間で同期する「Firefox Sync」でアドオンもサポートするほか、マイナー修正を実行する「Hotfix」機能を導入する。

 第2四半期は、Windows 8 Metro向けFirefoxのコンセプト実証(PoC:Proof of Concept)の提供を目指す。MicrosoftがWindows 8のコンシューマプレビューと開発者向けドキュメントをリリースする時期によって予定が変わる可能性がある。

 また、スタートページ「Firefox Home Tab」を導入し、これをユーザーがデータを管理する起点とする。Webアプリケーションストア「Web Apps Marketplace」もFirefox Home Tabに統合する。アップデートは、Windows管理者パスワードやUACの確認でユーザーを煩わせないようバックグラウンドで実行する。復旧機能、ページのスクロール機能、起動速度の向上も図る。

 2012年後半は、Windows 8 Metro向けFirefoxのアルファ版とベータ版をリリースする。そのほか、広く使用されているプラグインのインストールおよびアップデートを向上し、複数のSNSによる情報を集約する「Firefox Share」、異なるさまざまなWebサイトへのログインをまとめる「Log in to Firefox」、セキュリティを強化した軽量インストーラー「Network Installer」などを導入する。

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