Taleoのホームページ
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 米Oracleは現地時間2012年2月9日、クラウドベースの人材管理ソフトウエアを手がける米Taleoを買収することで両社が合意したと発表した。買収額は1株当たり46.00ドルで、総額は約19億ドルにのぼる見通し。手続き完了は2012年半ばを見込んでいる。

 Taleoは企業の求人、人材開発、人材活用、人材確保を支援するためのソフトウエアを提供し、合計2億人以上の名簿を持つ人材管理ネットワークと連携するクラウドコンピューティングインフラを運用している。1999年に設立され、現在は187の国および地域の5000社以上が同社製品を導入しているという。

 OracleはTaleo買収により、パブリッククラウドサービス「Oracle Public Cloud」の拡充を図る。人事部の業務や従業員の経歴を管理するための包括的なクラウドサービスを企業に提供することを目指す。従業員と管理者が勤務全般を効率的に管理し、企業が能力のある人材を維持しつつ、コストを最適化するほか、ソーシャルメディアを通じたチームメンバー同士のコラボレーションによって従業員の能力向上を促進できるようにする。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、Taleoが同日発表した2011年第4四半期の決算は、売上高が8480万ドルで前年同期から26%成長した。しかし支出の増加などにより、91万1000ドルの損失を計上し、前年同期の62万ドルから赤字が拡大した。なお、Oracleの競合企業であるドイツSAPは、クラウドベースの人材管理システムを手がける米SuccessFactorsを34億ドルで買収すると発表している。

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