米Amazon.comは現地時間2012年2月8日、ビデオストリーミング配信に関する米Viacomとの提携を発表した。Amazon.comの会員制有料プログラム「Amazon Prime」の加入者は、ストリーミング配信サービス「Prime Instant Video」を通じてViacom傘下のテレビ局のコンテンツを視聴できる。
提携の対象となるのは、MTV、Comedy Central、Nickelodeon、TV Land、Spike、VH1、BET、CMT、Logo制作によるテレビ番組コンテンツ。今後数カ月かけて数千タイトルをPrime Instant Videoに追加する。これにより、Prime Instant Videoで提供するコンテンツは合計1万5000タイトル以上が揃うという。
Prime Instant Videoは、広告なしのテレビ番組や映画を無制限でストリーミング配信しており、これまで米CBS、米Fox、米NBC Universal、ソニー傘下の米Sony Pictures Home Entertainment、米Warner Bros.、米PBS Distribution、米Walt Disney傘下のテレビ局Disney-ABC Television Groupなどと契約を結んでいる(関連記事:AmazonがビデオストリーミングでDisney-ABCと提携、Netflixも契約更新)。
Amazon Primeは会費が年間79ドルで、Amazon.comサイトで購入した商品の翌々日までの配達サービスを何度でも利用でき、追加料無しでPrime Instant Videoを楽しめる。月あたりの利用料に換算すると6.58ドルとなり、米Netflixのビデオストリーミングサービス(月額7.99ドル)より安い。米メディアの報道(CNET News.com)によると、テレビ番組タイトルはNetflixの方が豊富だが、Netflixは価格改定の実施などでユーザーが大量に離れ、映画タイトルの品揃えに対するユーザーの不満が大きいこともあり、競合サービスの勢いに押され気味だ。Amazon.comは速いペースでコンテンツ拡充を進めており、個別のビデオレンタルサービス事業を立ち上げるとの噂も報じられている。
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