フィンランドのNokiaは現地時間2012年2月8日、世界各国の製造工場で年内までに4000人規模の人員削減を実施すると発表した。スマートフォン生産の効率化を目的としている。組み立て施設をアジアの部品メーカーの拠点に近づけることで、製品の市場投入が迅速になり、競争力が高まると期待している。

 製造部門の人員削減は2011年9月に発表したリストラ策に続くもの。今回は、ハンガリー、メキシコ、フィンランドのスマートフォン工場で実施する。米メディア(Wall Street Journal)によると、ハンガリーのコマロム工場で従業員の52%に当たる2300人を、メキシコのレイノサ工場で同70%に当たる700人、フィンランドのサロ工場で同59%の1000人を削減する。今後これらの3工場では言語、地図、アプリケーションなどのソフトウエア開発業務などに重点を置き、組み立て業務はアジア各国にあるNokiaの工場に移す。

 同社は2011年4月、モバイルプラットフォーム「Symbian」関連業務の米Accentureへの移管や、「Windows Phone」搭載スマートフォン開発などに伴うリストラ計画を明らかにした。また9月にはその第2弾となる、製造部門、地図/電子商取引開発部門の再編策も発表した。スマートフォン製造業務の見直しについては、このときから検討に入っていた(関連記事:Nokia、製造部門を中心に新たに3500人を削減)。

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