「理想の教科書(Todai-eTEXT)」の目的と機能。Todai-eTEXTは公開する学術資料の著作権許諾作業を一括管理する機能を持つ。著作権許諾処理にかかる負担を減らせるとして、同センターは、同システムを他の国立・私立大学に有償提供していくとしている
「理想の教科書(Todai-eTEXT)」の目的と機能。Todai-eTEXTは公開する学術資料の著作権許諾作業を一括管理する機能を持つ。著作権許諾処理にかかる負担を減らせるとして、同センターは、同システムを他の国立・私立大学に有償提供していくとしている
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実際の画面。講義資料とビデオ、資料と連動する目次がサイト上部に、下部にビデオを元にしたテキストを表示する。右側がコメントを書き込む欄
実際の画面。講義資料とビデオ、資料と連動する目次がサイト上部に、下部にビデオを元にしたテキストを表示する。右側がコメントを書き込む欄
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 東京大学大学総合教育研究センターは2012年2月6日、講義をインターネット上に公開するシステム「理想の教科書(Todai-eTEXT)」に、参加者同士が議論したり質問したりできるコミュニケーション機能を追加した。

 Todai-eTEXTは、講義のビデオ、講師が話す内容を文字化したテキスト、講義教材・資料、関連資料を連動して表示する電子教科書システム。2009年に発表、運用されてきた。双方向にやり取りできる機能への要望が寄せられていたため、コメントや質問が書き込めるコミュニケーション機能を新たに加えた。投稿者がTwitterやFacebookに登録していれば、書き込んだ内容は投稿者が持つそれらのSNS画面にも表示される。

 コメントを書き込むには、SpinningWorksが提供するソーシャルリーディング(SNSを利用して読書情報を共有する)機能「Qlippy」のWebサイトにあらかじめ登録する必要がある。

 現在公開する講義コンテンツは、東京大学の1、2年生が聴講する「物質の科学」(全13回)と「数学を創る」(全13回)。前者は新たに英語版を追加した。今後コンテンツを随時公開していく。