米Amazon.comが現地時間2012年1月31日に発表した、2011年第4四半期(10~12月期)の決算は、売上高が174億3100万ドルで前年同期の129億4800万ドルと比べ35%増加した。純利益は1億7700万ドルで前年同期の4億1600万ドルから58%減少し、4四半期連続の減益となった。

 タブレット端末「Kindle Fire」を含むKindleシリーズの販売台数が、ホリデーシーズンの2カ月間(11月~12月)で前年比約2.8倍に伸びるなど好調だったが、営業経費が膨らみ収益を圧迫した。

 営業利益は2億6000万ドルで前年同期の4億7400万ドルから45%減。営業利益率は1.5%で前期の0.7%から改善したが、前年同期の3.7%から低下した。売上原価、物流設備、マーケティング、技術基盤やコンテンツにかかる費用がいずれも増加し、これらを含めた営業経費は前年同期比38%増の171億7100万ドルとなった。

 事業別の売上高は、書籍や音楽/映像メディアなどを扱うメディア部門が60億900万ドルで前年同期比15%増。家電・日用品部門は109億1300万ドルで同48%増えた。地域別の売上高は、北米(米国とカナダ)が同37%増の99億200万ドル、海外部門(英国、ドイツ、日本、フランス、中国、イタリア、スペイン)が同31%増の75億2900万ドルとなった。

 併せて発表した2011年通期の業績は、売上高が前年比41%増の480億8000万ドル。純利益は同45%減の6億3100万ドル、営業利益は同39%減の8億6200万ドルだった。

 2012年第1四半期の見通しについては、売上高を120億~134億ドル(前年同期比22~36%増)、営業損益は2億ドルの損失~利益1億ドルの範囲内と予測している。

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