米IBMは現地時間2012年1月31日、イスラエルのモバイル向けソフトウエアベンダーWorklightを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。買収金額などの詳細は明らかにしていないが、手続きは2012年第1四半期に完了する見込み。

 Worklightは2006年に設立された非公開企業で、スマートフォンやタブレット端末向けのアプリケーション開発プラットフォームを手がけている。ネイティブアプリケーションからHTML5ベースのアプリケーションまでさまざまなデバイスで動作するリッチなアプリケーションを効率的に作成できるという。代表製品であるEclipseベースの統合開発環境(IDE)「Worklight Studio」は、米Appleの「iOS」、米Googleの「Android」、カナダResearch In Motionの「Blackberry」、米Microsoftの「Windows」をサポートしている。

 IBMは同買収によりモバイル事業を推進し、モバイルアプリケーション開発やモバイルデバイスのセキュリティおよび管理などに向けた幅広い製品およびサービスの提供を目指す。ノートパソコン、スマートフォン、タブレット端末といったモバイルデバイスの企業インフラにおける使用は世界的に広まっており、IBMはこうした企業の支援を加速するとしている。

 IBMが実施した調査によると、約3000社のグローバル企業に勤務する最高情報責任者(CIO)のうち75%は、予算の優先項目の一つとしてモバイルソリューションを挙げている。実際、2011年に初めてスマートフォンの出荷台数がパソコン全体の出荷台数を上回った。

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