米国の金融サービス大手Stifel Nicolausのアナリスト、Jordan Rohan氏が米Amazon.comのタブレット端末「Kindle Fire」について、2011年第4四半期(10~12月期)の販売台数が600万台になったと予測した。複数の米国メディアが現地時間2012年1月30日に報じ、話題になっている。

 米Forbesや米Wall Street Journalの技術系情報サイト、AllThingsDなどによると、Rohan氏はデジタルメディア市場に詳しいアナリスト。同氏は事前予測でKindle Fireの販売台数を500万台としていたが、これを上方修正した。調査ノートで「Amazonの忠実な顧客層、魅力的な価格が要因となり、Kindle Fireは市場で有利な立場を確保した」と述べ、「ハードウエア価格と、電子書籍/ビデオコンテンツの装着率(販売比率)には関連性がある」とも指摘。ハードウエア価格が安価であるほどコンテンツが売れるため、Amazonは今後北米のデジタルメディア市場で収益を伸ばせる可能性があると結論付けている。

 Kindle FireはAmazon初のマルチタッチカラーディスプレイ搭載タブレット端末。昨年11月14日に米国で出荷を始めた。直販価格は199ドルと、米Appleの「iPad 2」の廉価モデル(499ドル)と比べて半値以下。Amazonは12月に同社の米国サイト「Amazon.com」で11週連続で最も売れる商品になったと発表したが、具体的な数字は明らかにしていない(関連記事:Kindleシリーズ、3週連続で100万台突破)。

 なおAmazonは現地時間2012年1月31日に第4四半期の決算を発表する予定。ただ、同社はKindleの具体的な販売台数を公表しないことで知られており、今回の決算発表でも明らかにされない公算が大きい。