KDDI(au)とUQコミュニケーションズは2012年1月30日、公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」とモバイルWiMAXサービス「UQ WiMAX」を横浜市営地下鉄の全40駅に順次導入すると発表した。

 au Wi-Fi SPOTは、1月30日にセンター北、センター南、新羽、川和町の各駅で導入し、その後2月末までに仲町台、上永谷、都筑ふれあいの丘の各駅で、3月末までに下永谷、舞岡、戸塚、中山、高田、日吉本町の各駅で、4月~8月末に残りの全駅で順次導入する。

 UQ WiMAXは、まず2月末までに都筑ふれあいの丘駅で、3月末までに下永谷、舞岡、戸塚、中山、高田、日吉本町の各駅で導入。その後、6月末までにグリーンライン(中山駅~日吉駅)の全駅に、8月末までにブルーライン(湘南台駅~あざみ野駅)の全駅に導入する。なお、全線で6駅ある地上駅については、既にUQ WiMAXのサービスエリアとなっているため今回の整備の対象外。

 駅へのアンテナ設置に当たっては、ホームの端からトンネル内に向けてUQ WiMAXの電波を発射する指向性アンテナを併せて設置する。このため、駅のコンコースやホームでのサービス開始に併せて、駅周辺のトンネル内を走行している列車内でもUQ WiMAXが利用可能になる。なお、指向性アンテナによる電波の到達範囲は直線距離で約500mであり、駅間が離れている区間や駅間にカーブがある区間では電波が途切れる場合もある。

横浜市営バスでもau Wi-Fi SPOT試験導入、近距離路線バスで国内初

 また、横浜市営バスの111系統(上大岡駅前~港南台駅前)と観光周遊バス「あかいくつ号」で、バス車内にau Wi-Fi SPOTを試験導入する。期間は2012年2月1日~4月30日。バス車内への公衆無線LANサービスの導入は、これまでも高速バスで導入事例があるものの、近距離の路線バスでの導入は今回が国内初としている。車内に設置したルーターでau Wi-Fi SPOTのSSIDを発信し、WAN側の回線にはモバイルWiMAXを使用する。

 本格導入ではなく実証実験としているのは、「サービスを展開した場合にユーザーのマナーがどうなるのかや、バス車内の安全性が問題なく確保できるかなどを確認する必要があるため」(KDDI広報部)としている。実証実験でこうした点を確認した上で、横浜市営バスの幅広い路線での本格導入について検討していく予定。