日本ユニシスは2012年1月30日、多品種少量生産を行う国内中小企業や職人などの海外販路拡大を支援する事業を開始したと発表した。第1弾として、日本の伝統工芸品を対象に、海外消費者向けEC機能を提供するサイト「JCRAFTS.com」を開設。さらに海外への情報発信や海外からの問い合わせ対応などを代行する人的支援も行う。

 JCRAFTS.comは、同社とナビバードが共同開発した。英語、中国語(簡体字、繁体字)、日本語の4言語表示が可能で、中国、台湾、香港、シンガポール、マレーシア、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、欧州などに展開する。伝統工芸の歴史や生産工程、職人のプロフィールなどの情報コンテンツを発信しつつ、常時4000品目の伝統工芸品を販売する。

 販売時の決済は5種のクレジットカード、PayPal、Alipayに対応。同サイトへの海外消費者の誘導には、Google、Yahoo!のキーワード広告やFacebookを利用していく。出店手数料は無料だが、売り上げに対しては出店者からフィーを徴収する。

 海外からの問い合わせ対応や、発送などに多くの労力をかけられない生産者のために、同社とナビバードは、情報コンテンツの翻訳や海外消費者からの問い合わせ対応の代行、仕入れ・在庫・商品発送の管理支援、国内における職人とバイヤーの仲介といった人的支援も提供していく。「これらのサービスは基本的に追加料金なしに、フィーの範囲内で提供する。ただしコンテンツやシステムの新規作成や、オンサイトサポートが発生した場合は有料となる場合もある」(日本ユニシス)としている。