新日鉄ソリューションズは2012年1月27日、2012年3月期の第3四半期(2011年4月~12月)決算を発表した。アウトソーシングの売り上げが減少したものの、業種別のシステム開発事業、IT基盤構築事業の収益が拡大し、全体では増収増益になった。

 第3四半期までの連結業績は、売上高1106億8600万円(前年同期比1.4%増)、営業利益68億1700万円(同1.7%増)、経常利益70億4700万円(同0.8%増)、当期純利益29億5000万円(同24.4%減)だった。

 業種に特化したシステム開発、コンサルティングを提供する「業務ソリューション」事業は、産業、流通・サービス、金融、社会公共の全分野で増収となり、事業売上高は前年同期比24億4800万円増の592億800万円だった。また、ITインフラ構築、クラウドサービス、サーバーなどの物販を含む「基盤ソリューション」事業の売上高も、同2億3300万円増の134億1000万円となった。一方、システム運用などのアウトソーシングサービスを提供する「ビジネスサービス」事業の売上高は、新日鉄製鉄向けの取引が減少したため、同11億7300万円減の380億6700万円だった。

 また同社は同日、今期の通期連結業績予想を修正した。2011年12月2日に「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律」と「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」が交付され、来期以降の法人実行税率が引き下げられることに伴い、今期に繰り延べ税金資産を取り崩す影響で、当期純利益を前回予想額より9億円下方修正し、60億円とした。