東芝はWindows 8対応を強化
東芝はWindows 8対応を強化
[画像のクリックで拡大表示]
日本ヒューレットパッカードは低電力のシンクライアントなど新製品を投入
日本ヒューレットパッカードは低電力のシンクライアントなど新製品を投入
[画像のクリックで拡大表示]

 日本コンピュータシステム販売店協会(JCSSA)は2012年1月26日、新春特別セミナーを開催し、パソコンなどのハードウエアメーカー7社が2012年の戦略を説明した。タブレット端末やUltrabookなど新たな用途を創出する製品に注力する、クラウド連携や省電力を強化するなど、各社の方針を明らかにした。

 東芝は「省エネ、リモートオフィス、BCP(事業継続計画)対策が求められる中でモバイルデバイスの需要が伸びる」(執行役上席常務デジタルプロダクツ&サービス社の大角正明社長)と説明し、2011年末に投入したREGZA Tablet AT700や、Ultrabookのdynabook R631を紹介。タブレット端末やUltrabookともに画面サイズを大きくする、あるいは小さくすることで製品ラインナップを増やしていくとした。2012年に登場する新OSのWindows 8についてもいち早く対応するとした。

 レノボ・ジャパンは「イノベーション力にこだわりを持つメーカーであり続ける」(ロードリック・ラピン社長)と強調し、パソコンだけでなくタブレットやスマートフォンを強化する考えを示した。このほかにブランド力の向上や販売点に対する支援のほかNECとの連携の強化を課題と掲げた。

 NECはユーザーの扱うデータが膨大な量に増えている中で、「いつでもどこでもリアルタイムにクラウドを通してアクセスできる端末を提供したい」(國尾武光執行役員常務)と説明。タブレット端末のLifeTouchシリーズを中心に、プロジェクターやデジタルサイネージなどユーザー企業が求めるあらゆる端末を提供していくとした。

 日本ヒューレット・パッカードは、2011年に米国本社がパソコン事業の分離を検討すると表明した後に撤回した件を振り返り、現在では「ハードウエアがコアであると再定義した」(那須一則執行役員)と説明。製品開発の投資を強化し、米国ラスベガスで開催されたCESで展示したボディーに強化ガラスを使ったUltrabookや、LANケーブル1本で動作するシンクライアント、タブレットPCをPOS端末にするジャケットなどユニークな製品を投入していくと説明した。

 富士通は日本国内で製造開発を手がけているメリットを生かし製品の品質を訴求する、日立製作所はクラウド基盤に向けたサーバーストレージに注力、ソニーはパソコンやタブレットのほかに蓄電システムなどBCP対策の製品を強化するといった方針を示した。