ドイツSAPは現地時間2012年1月25日、2011年第4四半期と通年の決算を発表した。国際会計基準(IFRS)に基づいた第4四半期の総売上高は44億9800万ユーロで、前年同期と比べ11%増加した。2011年通年の総売上高は142億3200万ユーロで前年比14%増加した。

 同社は2011年が予測を上回る業績を収めたことから、「2015年には、目標とする200億ユーロの売上高、35%の営業利益率を超える可能性がある」との見通しを示した。

 2011年第4四半期のソフトウエアおよびソフトウエア関連サービスの売上高は37億2000万ユーロで前年同期比14%増加した。同じくソフトウエア収入が同16%増の17億4400万ユーロ、サポート収入は同13%増の18億7400万ユーロだった。コンサルティングを含む専門サービスなどの売上高は7億7800万ユーロで同1%減少した。

 純利益は11億9900万ユーロ(希薄化後1株当たり利益は1.01ユーロ)で、前年同期と比べ176%増加した。前年同期は、同社子会社TomorrowNowをめぐる米Oracleとの訴訟関連費用の引当金が利益に大きく影響した。

 2011年通年のソフトウエアおよびソフトウエア関連サービスの売上高は113億1800万ユーロで前年比16%増加した。ソフトウエア収入は同22%増の39億7000万ユーロに達し、過去最高を記録した。サポート収入は同14%増の69億6700万ユーロだった。コンサルティングを含む専門サービスなどの売上高は29億1400万ユーロで、同9%増加した。

 純利益は34億4100万ユーロ(希薄化後1株当たり利益は2.89ユーロ)で前年比90%増加した。

 同社は今後の見通しについても明らかにした。2012年第1四半期に米SuccessFactorsの買収手続きが完了すると想定した場合、2012年通年のソフトウエアおよびソフトウエア関連サービス売上高(非IFRSベース)を前年比10~12%増、営業利益(同)を50億5000万~52億5000万ユーロと予測している。

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