米Hewlett-Packard(HP)は現地時間2012年1月25日、モバイルプラットフォーム「webOS」のオープンソース化計画の始動を発表するとともに、ロードマップを明らかにした。2012年9月までにマイルストーンを完了し、オープンソースライセンスのもとで公開する。

 webOSはHPが2010年7月に米Palmを買収した際に獲得した。2011年7月には米Appleのタブレット端末「iPad 2」に対抗する製品としてwebOSベースの「HP TouchPad」を発売し、webOSの成長加速を目指した人事異動も実施した。しかし同事業は期待ほど伸びず、8月にwebOS搭載タブレットおよびスマートフォンの開発を打ち切る方針を発表。12月にwebOSをオープンソース化する方針を明らかにした(関連記事:HP、「webOS」のオープンソース化を明らかに)。

 オープンソースのwebOSはApache License 2.0を適用する。今年前半にかけて、メールやカレンダーといった中核アプリケーションやLinuxカーネルなど、webOSの各エレメントのソースコードを公開する。その後コードベースすべてを提供し、8月に「Open webOS Beta」を、9月に「Open webOS 1.0」を公開することを目指す。

 同社はオープンソース化計画の第一歩として、webOS向けアプリケーションフレームワーク「ENYO」のソースコードを公開し、ENYOの新版(バージョン2.0)をリリースした。ENYO 2.0により、開発者は単一のアプリケーションを記述して、WebOSのほか「iOS」「Android」などを搭載したさまざまなモバイルデバイスや、「Internet Explorer」「Firefox」といったWebブラウザーで稼働させることができる。ENYO 2.0は専用サイトから入手できる。

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