米Googleは現地時間2012年1月24日、プライバシーポリシーとサービス利用規約を改訂すると発表した。製品およびサービスを統一する取り組みに沿って、プライバシーポリシーも整理統合を図る。

 具体的には、大半の製品およびサービスを対象とするメインのプライバシーポリシーを新たに導入し、同社が収集するユーザー情報やそれら情報の用途などを、より分かりやすく説明する。現在個々の製品およびサービスに対するプライバシー関連のドキュメントが全部で70あるが、このうち60余りをメインのプライバシーポリシーにまとめる。新プライバシーポリシーは2012年3月1日より適用する。

 新プライバシーポリシーの導入により、Googleアカウントを持つユーザーが複数のGoogleサービスを使用している場合、Googleは各サービスから取得するユーザー関連の情報を単一ユーザーのものとして統合する。これにより、Google検索をはじめ「Google+」「Gmail」「YouTube」「Calendar」など主要サービスにわたって、よりシンプルで直感的なサービス利用体験を提供するとしている。例えば「Jaguar」を検索した場合に、動物のJaguarか車のJaguarか、ユーザーが意図する検索結果を適切に返したり、より関連性の高い広告を掲載したりできる。

 サービス利用規約もプライバシーポリシーと同様に整理統合し、分かりやすく書き直す。改訂版のプレビューを利用規約ページで公開している。

 Googleは今回の改訂がユーザー体験の向上につながると主張しているが、プライバシー擁護者などは、異なるさまざまなWebサイトで自身の情報を共有する習慣のないユーザーを裏切る行為だと批判している。Googleユーザーはこの改訂を受け入れるほか選択肢が無く、Googleのプライバシーや競争行為についてさらに調査が行われる可能性があると、米メディア(Washington Post)は報じている。

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