写真1●売上速報のモバイル端末用Web画面
写真1●売上速報のモバイル端末用Web画面
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●専用POS端末「TWINPOS G5」の外観
写真2●専用POS端末「TWINPOS G5」の外観
[画像のクリックで拡大表示]

 NECインフロンティアは2012年1月24日、専門店や飲食店などの小規模店舗向けに、SaaS型POS(販売時点情報管理)システム「StoreBASE ACT」を販売開始した。同社がPOSアプリケーションをSaaS形式で提供するのは、今回が初めて。出荷は4月を予定する。価格は、一店舗の最小構成で月額6000円(税別)。別途、専用POS端末「TWINPOS G5」が必要(価格はオープンで非公開)。販売目標は、今後3年間で1万セット(ユーザーごとに割り当てる契約ID数)。

 StoreBASE ACTは専用のPOS端末とWebブラウザーから利用する、SaaS型のPOSシステムである。物販店と飲食店の両方の業態で利用できる。POS端末から売上情報を吸い上げて分析するPOSサーバー機能を、SaaSの形態で提供する。Webブラウザー(パソコンやモバイル端末用Web画面)から、売上速報や売上傾向などをリアルタイムに把握できる(写真1)。商品マスターや価格/目標値など店舗ごとに固有の情報もWebブラウザーから登録する。

 POS端末として、NECインフロンティア製の「TWINPOS G5」(写真2)を使う。同機種は、現時点ではStoreBASE ACT専用であり、一般販売はしていない。TWINPOS G5の外形寸法は幅300×奥行236×高さ403mmで、画面はタッチパネルで操作できる。キャッシュドロワーは小型と大型から選択可能で、小型の寸法は幅330×奥行415×高さ105mm。なお、ネットワーク障害でインターネットが使えない場合でも、POS端末だけでデータ入力が可能である。

 Webブラウザー上では、システム設定やマスター登録のほか、各種の売上情報の閲覧が可能。例えば、前日と比較した売上速報、目標の達成状況、時間帯別、分類別、担当者別の売上状況、営業日報/月報、などを閲覧できる。個々の分析レポート(帳票)ごとに見方のヒントを示してあり、その帳票から何が分析できるのかが分かるようになっている。

 StoreBASE ACTは、同社の既存のPOSシステム製品と比べて、より小規模な店舗に向いている。例えば、既存の小規模向けPOSシステム「StoreBASE@LIGHT」では、利用形態こそインターネット経由であるものの、アプリケーションのライセンスは最初に一括購入する必要があるほか、顧客ごとのPOS端末の初期設定も、あらかじめ工場出荷時に施しておく必要がある。一方、StoreBASE ACTでは、アプリケーションを月額制で利用できるほか、店舗設置時には、Webに接続して店舗情報を登録するだけで、プログラムがダウンロードされてセットアップが完了する。