オービックビジネスコンサルタント(OBC)は2012年1月23日、売上高5億円前後の小規模法人を対象とする会計ソフトの新シリーズ「奉行Jシリーズ」を発表した。同年4月に提供開始する。売上高5億円前後とOBCが扱う業務ソフトの中で最も小規模な企業を対象としており、会計担当者がいなくとも利用できるよう使いやすさとサポートを重視したとしている。

 奉行Jシリーズはビデオによる解説が利用できるほか、会計事務所による解説が付属する。また使用中に画面を開いた状態で会計事務所に使い方を問い合わせる機能を備える。OBCでは既存の会計ソフトを使いこなせずに挫折したユーザーでも使える、としている。アプリケーションの使いやすさも重視した。例えば、小規模企業の実態に合わせて、帳簿をベースとしたデータ入力画面を設けた。

 さらに、購入前に実際に使ってみることができるよう、試用版をOBCのWebサイトからダウンロード可能とした。実際にデータを入力して使ってみてから、ライセンスだけを追加で購入し、本番利用へと移行できる。パッケージ形態での販売は行わない。ライセンスは、第一弾の「奉行J-会計編」で、初期費用が2万円、年額4万円から(いずれも税別)。当初、OBCの団体に加盟する500社強の会計事務所を通じて販売する。

 アップグレードパスも用意した。中規模・小規模向けの業務パッケージ「奉行iシリーズ」や、大規模向けの「奉行V ERP」に移行できる。ただし、売上高5億~10数億円の小規模向けの既存パッケージ「奉行Jシステム」や「奉行 for J-SaaS」に移行することはできない。奉行Jシリーズは、奉行Jシステム/奉行 for J-SaaSよりも小規模企業で、より初心者を対象としている。