NTTPCコミュニケーションズ(NTTPC)は2012年1月24日、法人向け無線データ通信サービス「モバイルインターネット for Biz」のセキュリティ機能を強化すると発表した。同サービスはスマートフォンやタブレット、PCなどのモバイル端末を対象に、NTTPCがNTTドコモのMVNO(仮想移動体通信事業者)として提供している3Gデータ通信サービス。これに(1)「カスタマコントロール機能」(2)「スマートデバイス管理オプション」(3)「ネットワークUTMオプション」、の3機能を追加し、本日から順次提供していく。

 (1)は、企業の管理者が個々の通信回線を一元管理するためのオプション。例えば端末の紛失・盗難時に回線のアカウントを停止/復旧する、アカウント単位で通信ログを収集・閲覧する、といったことが可能になる。また(2)では、スマートフォン/タブレット本体の機能やデータを遠隔管理する「MDM」(Mobile Device Management)の機能を追加する。具体的にはパスワードの強制設定、端末情報の削除、遠隔ロックなどの機能を用意している。

 (3)のオプションを利用すると、モバイル端末からインターネットにアクセスする際に、NTTPCのUTM(Unified Threat Management)を経由する格好になる。このUTMにより、企業ユーザーはIPアドレスを基にしたパケットフィルタリングやURLフィルタリング、アンチウイルスなどのサービスを受けられる。UTMは一般に、企業が外部ネットワークとのセキュリティゲートウエイとして社内に設置する。今回の新オプションではUTMをNTTPCのネットワークインフラ上に設置し、同社が管理する。

 (1)の利用料は、初期費用・月額利用料とも無料。(2)は初期費用が無料、月額利用料が1IDにつき315円。(3)は1IDごとに初期費用が1050円、月額利用料が987円(50IDの場合)かかる。なおモバイルインターネット for Biz自体の料金は、帯域制限なしのプランが月額5985円、帯域制限ありのプランが月額3675円。後者は、1IDごとの月間データ通信量が1Gバイトを超えた場合、通信速度が自動的に制限される。いずれのプランも無線データ通信料とインターネット接続料を含む。