デジタルアーツは2012年1月23日、Webフィルタリングソフト「i-FILTER Ver.8」に、フォティーンフォティ技術研究所(FFR)が提供するマルウエア対策データベースを搭載したと発表した。i-FILTER Ver.8はプロキシーサーバーとして動作し、望ましくない通信先への接続を遮断する。

 マルウエア対策データベースは、攻撃者がマルウエアに指示を送るC&Cサーバー(コマンド&コントロール・サーバー)や、マルウエアが窃取した情報の送信先をブラックリスト化したもの。これにより、パソコンがマルウエアに感染した場合でも、リストにある相手についてはマルウエアの通信を遮断する。利用に当たって、追加料金はかからない。

 この遮断機能はバックドア型トロイの木馬やボットに対して有効である。これらのマルウエアはパソコンに感染後、C&Cサーバーと通信しながらパソコン内の情報を盗み出す。C&Cサーバーとの通信を遮断できれば、マルウエアの機能を事実上停止できることもある。

 デジタルアーツは2011年10月にラックと提携し、セキュリティ上脅威となる通信先のリストをi-Filterのデータベースに追加している。ラックは主にデータセンターやセキュリティ装置で脅威を検知している。一方、今回提携したFFRはマルウエアの解析を実施している。デジタルアーツは2社と提携することで、セキュリティ対策の網羅性を高めたい考え。