米Intelは現地時間2012年1月19日、2011年第4四半期の決算を発表した。売上高は前年同期比21%増の138億8700万ドル、純利益は同6%増の33億6000万ドル、営業利益は同14%増の45億9900万ドルだった。また粗利益率は64.5%で前年同期から0.1ポイント低下、前期からは1.1ポイント上昇した。

 同社は前四半期の決算発表時に、当期の売上高が過去最高の147億ドル(プラス/マイナス5億ドル)になると見込んでいたが、タイの洪水の影響を受け当初予想を下回り、これまで6四半期続いた売上高の更新記録はストップした。ハードディスク装置(HDD)が供給不足になったことで顧客の在庫調整があり、マイクロプロセッサの受注が減った(関連記事:Intelが2011年Q4業績予想を下方修正、タイ洪水によるHDDの供給不足で)。

 当期の売上高を事業別に見ると、パソコン向け事業が90億4700万ドルで前年同期に比べ17%増となった。データセンター向け事業は27億1700万ドルで同8%増、その他のIntelアーキテクチャー事業は10億9900万ドルで同35%の増加。Atomプロセッサおよびチップセット関連は1億6700ドルで同57%減だった。またセキュリティソフト子会社のMcAfeeや、組み込みシステム向けOSのWind River Systemsを含むソフトウエアおよびサービス事業は7.7倍の5億7800万ドルとなった。

 併せて発表した2011年通期の決算では、売上高が539億9900万ドルで前年比24%増、純利益が129億4200万ドルで同13%増、営業利益が174億7700万ドルで同12%増。いずれも過去最高となった。

 社長兼最高経営責任者(CEO)のPaul Otellini氏は、「売上高が100億ドル以上増加し、売上高・利益ともに過去最高になるなど2011年はIntelにとって特別な年だった」とし、「2012年はUltrabook、データセンター、セキュリティといった分野、さらにIntelベースのスマートフォンやタブレット端末の登場に期待している」と述べた。

 2012年第1四半期の業績見通しについては、売上高が128億ドル(プラス/マイナス5億ドル)、粗利益率が63%(プラス/マイナス数ポイント)と見込んでいる。

[発表資料1(PDF文書)]
[発表資料2(PDF文書)]