キヤノンマーケティングジャパンは2012年1月18日、クラウドを活用した企業向けのiPad用アプリケーション「Smart Browse Print」を3月上旬に発売すると発表した。これを使えば、同社のクラウド型文書管理サービス「C-Cabinet」または「Home」で管理されている文書を、アップルのiPadを使って手軽に閲覧・追記・印刷できる。
Smart Browse Printでは、C-Cabinet、Home上に置いてある文書やiPadにダウンロードした文書を閲覧できる。PDFファイルとOffice文書の表示が可能。PDFファイルには、フリーハンドで手書きメモを付けたり、テキストによるコメント(ふせん)やブックマーク(しおり)を付けたりできる。複合機やプリンターを使い、追記したメモを付けた状態で印刷することも可能だ(ふせんやしおりは印刷の対象外)。
例えば、航空整備や鉄道整備、ビルメンテナンスなど、大量のマニュアル文書を利用している現場において、これらのマニュアルを電子化してiPadで持ち運び、必要があればメモを追記したり、印刷したりして活用するといった用途が考えられる。あるいは、ショールームでのカタログ展示、訪問営業でのプレゼンテーションといった用途や、社内外でペーパーレスの会議を開催する際などにも活用できる。iPad内蔵のカメラで撮影した画像をPDF文書に貼り付けて保存し、それを関係者に配布、といった使い方も考えられるという。
価格は初期費用が1万5000円、5台契約時で月額3000円、100台までの契約なら3万円などとなる。別途C-CabinetまたはHomeの契約が必要。Homeは月額3200円で、これにSmart Browse Printを5台契約した場合は月額6200円で利用できることになる。
同社によれば、Smart Browse Printが対象とする機器は現状ではiPadのみだが、OSにAndroidやWindows 7を搭載したタブレット端末への対応も検討しているという。特に、Windows 7搭載タブレットはセキュリティ対策が進んでいて企業による引き合いも多いため、今後の対応を図りたいとした。