写真1●ソフォスで営業・マーケティング本部長を務める牛込秀樹氏
写真1●ソフォスで営業・マーケティング本部長を務める牛込秀樹氏
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 ソフォスは2012年1月18日、管理対象のクライアントPCやサーバー上で直接動作するホスト型セキュリティソフトの新版「Sophos Endpoint Protection 10」を発表した。23日に出荷する。新たに、パッチ適用状況の検査/通知など、三つの新機能を追加した。

 Sophos Endpoint Protectionは、ゲートウエイではなく個々のホスト(エンドポイント)上で動作するセキュリティソフトである。Windows/Linux/Mac OS Xなど各種の環境で動作する。これらのホストを、集中管理サーバー(集中管理コンソール)からネットワーク経由で一元管理する。ホスト上で提供するセキュリティ機能は、ウイルス対策、アクセス制御、情報漏えい対策など、代表的なものを一通りそろえる。

 同社では、元々はウイルス対策をベースとしつつ、各種のセキュリティ機能を拡充してきている。背景には、デバイス利用形態/データ活用形態の多様化や、脅威の変化/増加といった状況がある。こうした中、「セキュリティソフトは、状況に合わせて各種の脅威対策を統合していかなければならない」(ソフォスで営業・マーケティング本部長を務める牛込秀樹氏、写真1)としている。

 新版では、新たに三つの機能をオプション(アドオン機能)として追加した。(1)脆弱性パッチの適用状況を検査/通知する「パッチアセスメント」、(2)ハードディスクのデータを暗号化する「データ保護」、(3)URLフィルタリング「ウェブフィルタリング」---である。

脆弱性パッチの適用を促進

 (1)パッチアセスメントは、Windows OSや著名なミドルウエアなど、よく使うベンダー製ソフトウエアのパッチを適用しているかどうかを検査する機能である。パッチごとに優先度を付け、優先度が高いパッチの適用を通知によって促す。また、エンドポイントごとのパッチの適用状況を集中管理サーバーに吸い上げて一元管理する。同社によれば、2010年に登場した新規パッチは900個を超え、そのうち600個はマイクロソフト以外のソフトである。

 (2)データ保護は、エンドポイントのストレージ上にあるデータを一括して暗号化する機能である。(3)ウェブフィルタリングは、URLを14種類のカテゴリごとにWebアクセスを禁止する機能である。集中管理サーバーで設定したフィルタリングルールをエンドポイントに配信して適用できる。

 1ユーザー当たりの年額(税別、100ユーザー契約時)は、標準版の「Advanced」が5200円。アドオン機能は、パッチアセスメントが1040円、データ保護が3120円、ウェブフィルタリングが1040円である。これら三つのアドオン機能を最初からすべて含んだ上位版の「Enterprise」は9340円である。アドオン機能を適用できない下位版の「Basic」は2600円である。