米Amazon.com傘下のアパレル小売りサイト、米Zappos.comが悪意のあるハッカーから不正侵入を受けたとされる問題で、同社は情報が不正利用される恐れがあるとして、顧客にパスワードを変更するよう求めている。少なくとも2400万人の顧客情報が不正アクセスを受けた可能性がある。米メディアが現地時間2012年1月16日に報じた。

 Zapposは詳細な情報を開示していないが、米Wall Street Journalは、不正アクセスは1月14日から15日にかけてあったと伝えている。ケンタッキー州にあるサーバー施設が被害を受けたようだ。ZapposのTony Hsieh最高経営責任者(CEO)が従業員に宛てた電子メールによると、侵入者は顧客の名前、電子メールアドレス、電話番号、請求・配送先住所、クレジットカード番号の下4桁、暗号化されたパスワードにアクセスした可能性がある。

 また米Forbesによると、Zapposはすべての顧客のパスワードをいったん無効にしており、顧客に新たなパスワードを設定するよう呼びかけている。併せて、同様のパスワードをほかのサイトで使っている場合はそれらも変更するよう求めている。

 ZapposはAmazonが2009年に総額8億4700万ドルで買収したアパレル/フットウエアのオンライン小売企業(関連記事:Amazon.com,アパレル関連ECサイトのZappos.comを買収へ)。Amazonは、その後もベビー用品のDiapers.com、ディスカウントサイトのWoot.com、オンライン書籍販売のBook Depository Internationalなどの同業企業を買収しており、主要小売部門の収益拡大を図っている。