写真●Biz/Browser AIベータ版のサンプルアプリケーション選択画面
写真●Biz/Browser AIベータ版のサンプルアプリケーション選択画面
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 アクシスソフトは2012年1月16日、Android版のリッチクライアントソフト「Biz/Browser AI」を発表し、ベータ版のダウンロード配布を開始した(写真)。開発した業務アプリケーション画面の実行環境として、既存のWindows環境とWindows Mobile環境に加えて、新たにAndroidタブレット環境を追加した。製品版の出荷は2012年4月を予定する。価格は未定。

 Biz/Browserは、WebシステムでありながらVisual BasicやExcelのようなリッチなGUI操作画面を実現する、リッチクライアント環境向けの開発・実行ソフトである。画面と業務ロジックを記述したCRS(Chain Reflection Script)と呼ぶ独自のスクリプトファイルをHTTPでやり取りする仕組み。Webブラウザ(HTML+JavaScript)よりも表現力と操作性が高い画面と帳票を実現する。

 モバイル利用に合わせた機能として、端末の画面解像度に合わせてオブジェクトのサイズを変えるスケーリング機能や、ネットワークがつながらないオフラインでも業務を遂行できるようにするHTTP非同期通信機能なども提供する。

ランタイムを3環境(Windows/Windows Mobile/Android)に展開

 ソフトウエアは、CRSスクリプトの開発環境「Biz/Designer」(Windows上で動作、無償)と、クライアント機の上でCRSスクリプトを実行するランタイム環境「Biz/Browser」(ライセンス価格はオープン)で構成。製品パッケージは、ランタイムの稼働OSに応じて、Windows向けの「Biz/Browser V」と、Windows Mobile向けの「Biz/Browser Mobile」を提供済み。今回、新たにAndroidタブレット向けのBiz/Browser AIを追加する。

 今回、配布を開始したBiz/Browser AIのベータ版には、Androidタブレット上で動作するランタイム(ベータ版、Android 3.2以降で動作)と、2種類のサンプルアプリケーション(家電量販店向けと水道保安点検向け)、PDF形式のマニュアル3種類が含まれる。開発環境(Biz/Designer)は含まれないが、ほかのプラットフォーム用のBiz/Designerで開発したCRSスクリプトがAndroid用のランタイム上でも動作する。

 今後の製品提供ロードマップは、以下の通り。今回(2012年1月16日)、Biz/Browser AIベータ版を配布開始。2012年2月には、Windows Mobile向けの新版「Biz/Browser Mobile Ver.3.3」を出荷する。2012年4月には、Android向けの製品版「Biz/Browser AI Limited Edition」を出荷する。2012年12月には、Windows向けの新版「Biz/Browser V Ver.5.5」を出荷する。